桂川 Ladies Clinic



検査内容

不妊症と原因

赤ちゃんを望んでいるご夫婦が一定の期間に妊娠しない場合、不妊症の可能性が高いとされており、その目安を日本では『2年』、欧米では『1年』と考えられています。
更に当院では、治療開始が望ましい時期として『35歳未満では1年、35歳以上では半年』と考えています。それは、妊娠には女性の年齢が大きく関わっているためです。
その原因としては主にこのようなことが考えられます。
*頸管粘液の問題
  (精子が入りこみにくい)
*卵管の問題(卵管閉塞)
*排卵障害(ホルモン分泌の異常)
*子宮の問題(子宮奇形など)
*免疫の問題(抗精子抗体)
*子宮や卵巣の病気
  (子宮内膜症、子宮筋腫など)
*男性因子
  (精子の数が少ない、運動率が低い、 性交障害)

まだまだ今の医療では、検査では見つけられない、または原因がはっきりしない不妊症が半分を占めているといわれています。

検査について

不妊症の原因は多種・多様です。男女別にみると女性側に原因があると思われるものは全体の1/3ほど、男性側に原因があると思われるものも1/3ほど、男女共に原因があるのは1/3です。検査をしていく中で、原因を明確にしてあなたに合った妊娠へのアプローチを行います。

検査内容について

●超音波検査

子宮や卵巣の大きさや状態、筋腫や嚢腫、卵巣で卵胞が発育しているかを確認します。

●クラミジアPCR検査

自覚のない性行為感染症で卵管炎から卵管采周囲癒着、卵管閉塞を引き起こすことがあります。子宮頸管の粘膜を採取して調べます。

●子宮卵管造影(HSG)

子宮の形状と卵管の通過性を調べます。

  • 検査の結果異常が見つかった場合

    • 卵管鏡下卵管形成術(FT):手術

      子宮卵管造影で、卵管の閉塞や狭窄などが見つかった場合に、細い管を子宮から卵管に挿入し、内蔵のバルーンで卵管を拡張する方法です。

    • 検査内容について

●ホルモン検査(LH、FSH、プロラクチン)

採血によって高温期と低温期のホルモンの基礎バランスを調べます。

●フーナー検査

性交渉後12時間以内に頸管粘膜内の精子の状態を顕微鏡で調べます。

●精液検査

専用の容器に精液を採精し、精子の状態を顕微鏡で調べます。

●抗ミュラー管ホルモン

卵巣内にどれぐらい卵の元(原始卵胞数)が残っているか(卵巣機能)を調べます。

●抗精子抗体

女性の体に入ってきた精子を異物とみなして精子を不動化する抗体があるかを調べます。

一般不妊治療

できる限り自然に妊娠したいと思っている方は多いと思います。
検査の結果や内容によっては自然で妊娠することが難しい場合もありますが、できる限りご希望に添いたいと思います。
でも、ご希望に添うことでとても遠回りになってしまいそうな場合は最善のご提案をさせていただきます。

タイミング療法

排卵の時期を予測し、それに合わせて夫婦生活をもっていただく方法です。
当院では超音波で卵胞の大きさを測りながら、卵胞を育てるお薬・排卵を促す注射・受精卵の着床を促す薬等を使っていきます。

人工授精(AIH)

人工授精は採取した精子を人工的に子宮内に注入する方法です。
予測排卵日当日に精液を採取いただき、洗浄防縮(細菌や不純物をのぞいて運動良好な精子だけを集める方法)した精子を細く柔らかいチューブで子宮内に注入します。

高度生殖補助医療

ART

高度生殖補助医療とは、一般的な不妊治療よりも技術を交えて行う治療です。
ARTにステップをする時は多くの勇気が必要となるでしょう。とても人工的なことをしているように思えて躊躇される方も多いと思います。
ですが、技術が介入できる範囲はあくまでほんの一部です。実際は妊娠をする要は「生命が持っている力」です。
私たちは、その力を最大限に引き出し、技術はそのお手伝いに過ぎません。

一緒に頑張っていきましょう

当院のART

当院ではほとんどの場合、凍結融解胚移植を行っております。
日本産科婦人科学会によると、日本全国の統計で体外受精の妊娠率は、新鮮胚移植と比べると凍結融解胚移植の方が高いという結果が出ています。
その理由としては、ホルモンバランスが崩れていて着床環境があまり良くないことが考えられるためと、日本の凍結技術が優れているためです。

排卵秋季入り

採卵

受精

凍結融解胚移植

妊娠判定

顕微授精(ICSI)

精子の数や運動している精子が極めて少ない方や、受精障害があり体外受精では受精しない場合にICSIを行います。顕微鏡下で卵子に直接精子を入れる方法です。

胚凍結(ガラス化法[急速凍結法])

生物の細胞はマイナス190℃以下で活動が止まるため、マイナス196℃の液体窒素で凍結保存します。保存液ごとガラス化(氷晶形成せず無結晶のガラス状の固体となる現象)させることにより、細胞を傷付けることなく凍結保存することができます。

必要な場合に行うもの

  • 卵子活性化処理法(カルシウムイオノフォア)

    • 精子には受精した時に卵子活性する物質をもっており、卵子内のカルシウム濃度を上昇させます。そのカルシウム濃度の上昇によって卵子は活性化し、受精が完了します。
      カルシウム濃度の上昇が不十分な場合、受精率が低かったり顕微授精でも受精しなかったりすることがある為、カルシウムイオノファアでカルシウム濃度の上昇を促し活性化を誘導します。また、検討段階ではありますが、受精障害だけではなく培養中に胚分割が停止する場合にも有用であると言われています。

  • 精子活性化処理法

    • 重度の男性不妊の場合、TESE(精巣内精子回収法)で得られた精子においては生存している運動精子を選別および回収するために、精子活性化処理を行い、顕微授精を行います。

  • アシストハッチング

    • 胚は殻のような透明帯で覆われており、その一部をレーザーで薄くし、孵化[ふか](ハッチング)し易くする方法です。着床障害の原因の一つに、胚が透明帯をうまく破ることができず孵化できない場合があると言われているため、移植前の胚に行います。