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院長からのメッセージ 12月編

院長からのメッセージ 12月編

産婦人科ブログ

おはようございます。

先週末、桂川レディースクリニックは、
毎年恒例の外回りの掃除をスタッフ全員で行いました。
お天気にも恵まれ、スムーズに作業を終えることができました。
週明けの出勤時に気づきましたが、
普段患者さんから見えない職員通路階段もとてもきれいになりました。

スタッフのみなさんに感謝です。

さて、先月の23日24日と沖縄で第2回無痛分娩研究会が開催され、参加して来ました。

「特別公演1」は、日本大学医学部麻酔科学系麻酔科学分野臨床教授の
高木俊一先生が「無痛分娩の安全基盤を考える~東京都の施設認定では
見えにくいJOLAR認定の価値~」についてお話しされました。

東京都が無痛分娩に対して助成金を交付する事となり、
【にわか無痛分娩医療機関】が増えたため、
安全確保のため都の要請を受けて施設認定を行っている高木先生の
苦悩を知りました。

東京都は、主に書類審査で認定を行っており、
医療機関に赴いての審査には限界があるとの事でした。
実際の麻酔の手技や緊急時の体制等確認する事は困難であるとの問題点も
指摘されていました。

「特別公演2」は無痛分娩研究機構の入駒慎吾先生が
「無痛分娩に麻酔科医が関わる限界」についてお話しされました。

麻酔科専門医の先生からすると、単に硬膜外カテーテルを挿入する事は、
特殊な手術の麻酔全般からすると面白みの少ない単純な麻酔だそうです。

また無痛分娩の麻酔は手術麻酔と違って、
分娩の進行によって痛みの範囲・強さが変わるため、
麻酔科というよりも産科が主体となってしまうという問題点もあるそうです。

また総合病院以外で麻酔の専門医が常駐している医療機関は
全国でもごくわずかであり、麻酔科標榜医が常駐している医療機関は
2割程度との事でした。
無痛分娩時、わざわざ麻酔専門医の先生がクリニック等へ赴いて
麻酔をすることはマンパワー的にも、
コスト的にも見合わないという問題点もあるとのことでした。

以上のことを踏まえ当院を振り返ると、

  • 麻酔科標榜医が常駐している
  • LA Solutionsの入駒先生による月1回の無痛分娩症例の振り返りを行なっている。
  • 年に2回ほど無痛分娩トラブルのシミュレーションを
    麻酔科専門医の先生の下に指導を受けている。
  • 入駒プロトコールを忠実に守ってリスクに1ミリも近づかない
    硬膜外麻酔併用無痛分娩を行なっている。

したがって、京都・滋賀において安全で満足度の高い無痛分娩を
提供出来ている医療機関の1つと自負しています。
もちろん優秀なスタッフが私の周りにいるから成し遂げられていることです。

来年の6月6日土曜日に「第2回京滋無痛分娩研究会」を大津市で開催する予定です。

その前に、6日ラーゴイベント・13日クリスマス会&忘年会と、
今月はクリニックのイベントが続きます。

桂川が得意とするチームワークで盛り上げていきましょう!

では皆さん、今月も診察室でお会いしましょう。