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「無痛分娩への助産師・看護師の取り組み方」

「無痛分娩への助産師・看護師の取り組み方」

産婦人科ブログ

助産師チーフの中屋です。
「無痛分娩への助産師・看護師の取り組み方」と一口に言っても、
施設により違いがあるなぁと気づいたことがありましたので
こちらでシェアいたします。

先日、大阪教育大学の大学院で無痛分娩に取り組む助産師への
継続教育を研究される助産師の宇野さんの訪問をうけました。

助産師へのアンケートを無痛分娩に取り組んでいる関西21施設から集めたところ、
当院の回答がその他の施設と大きく違っていたことにご興味を持たれたようです。

具体的には、

  • アンケートに回答した助産師全員が無痛分娩へのネガティブな気持ちがない
  • 毎月の勉強会をおこない、継続教育を定期的にしている施設は、
    周産期センターなどの大きいところで個人クリニックではまれである
  • 毎月の勉強会へのスタッフの参加率が高い

他施設のお話を伺うと、休日や当直前後など業務外の参加に負担を感じること、
業務に追われて教育の優先順位が下がるなどで、
スタッフの負担感がましてモチベーションが下がっているようです。

当院もそんな時期がありましたが、
院長がそれでも機会を提供し続けてくれた事、
強制はしていないが勉強会を業務として認めてくれている事、
頑張りを評価につなげている事など、
参加する事へのメリットを実感させる環境づくりなどをお伝えしました。

また、新しく仲間入りしたスタッフへの教育体制についても質問をうけました。

他施設では勉強会といっても、症例検討ではなく、
知識を伝えたり、シミュレーションだったりすることが多いようです。
当院では、毎月第3土曜日の午後、
その月の無痛分娩全ての症例検討会を行います。
その場には院外から麻酔科と産婦人科のダブルライセンスを持つ専門医も参加し、
時にはきびしい?フィードバックを受けます。

また、当院のように全例の症例検討をしている所はなかったとのことです。

当院の勉強会の方法が他の施設とは違うことは理解していましたし、
そこが当院の強みだとも思っています。
「正しく管理する無痛分娩は安全である」ことが世の中に受け入れられ、
安全な無痛分娩を受けていただける妊婦さんが増えることを期待いたします。