妊活コラム
Ninkatsu Column
よくある質問「不妊治療中ですが、共働きなので、お弁当や外食が多くなってしまうのですが大丈夫でしょうか?」
日本で共働き夫婦(夫婦ともに働いている世帯)は、
今や標準的な働き方の家庭の形になっています。
厚生労働省がまとめている「令和5年版 厚生労働白書」などのデータに
もとづく推計値によると、年々増加傾向になっています。
そのため「よくないな…」と思いながらも、
仕事帰りにお弁当を買って帰ることや外食が多くなってしまう方は
少ないわけではないために、よく質問を受けます。
今回は「不妊治療中、共働きなので、お弁当や外食が多いご夫婦に向けて、
無理なく続けられて、科学的にも根拠のあるコツ」をまとめました。
忙しくても大丈夫。
不妊治療中の夫婦のための「お弁当・外食」上手な選び方
不妊治療中は「食事が大切」と分かっていても、
毎日自炊するのは現実的ではありません。
仕事帰りにお弁当を買ったり、
外食になる日が続くご夫婦も多いはず。
大切なのは完璧を目指すことではなく、
選び方を少し工夫することではないでしょうか?
① まずは「主食・主菜・副菜」がそろっているかを見る
研究では、妊娠しやすさと関連がある食事パターンとして、
野菜・魚・豆類・全粒穀物をバランスよく含む食事が注目されています。
お弁当や外食でも、
- 主食(ごはん・パン・麺)
- 主菜(魚・肉・卵・大豆製品)
- 副菜(野菜・海藻・きのこ)
この3つがそろっているかを“最初のチェックポイント”にしましょう。
② 揚げ物は「毎日」より「選べる日」に
揚げ物そのものが悪いわけではありませんが、
トランス脂肪酸や飽和脂肪酸の多い食事は、
排卵障害や精子の質と関連するという報告があります。
唐揚げ弁当を選ぶなら、
- 野菜の副菜が多いもの
- 魚のフライより焼き魚が選べる日はそちらを
といった“調整”が現実的です。
③ 外食では「たんぱく質の質」を意識
不妊治療中は、たんぱく質も重要な栄養素。
ハーバード大学の研究では、赤身肉中心よりも、
魚・大豆・鶏肉などを取り入れた食事の方が
排卵性不妊のリスクが低いと報告されています。
外食では
- 定食屋なら「焼き魚定食」「鶏の照り焼き」
- コンビニなら「サラダ+ゆで卵+おにぎり」
など、選択肢を少しだけ変えてみましょう。
④ 「減塩・薄味」を意識できたら十分
塩分のとりすぎは、むくみや血流の悪化につながることも。
とはいえ、外食で完全に避けるのは難しいもの。
- 汁物は全部飲まない(飲んでしまう私です💦)
- タレやドレッシングはかけすぎない
この2つができれば、十分合格点です。
⑤ 夫婦で同じ方向を見ることがいちばん大切
食事改善は、どちらか一方が頑張りすぎると長続きしません。
「今日は外食だから、明日は野菜多めにしようか」
そんなゆるい共有が、心の負担を減らし、
治療を続ける力になります。
不妊治療中の食事は、“特別なもの”ではなく、日常の延長線上にあるもの。
お弁当や外食を上手に選びながら、無理なく、
夫婦で同じペースで続けてみませんか?
参考文献・研究・報告
- Chavarro JE et al. Diet and lifestyle in the prevention of ovulatory disorder infertility, Human Reproduction, 2007
- Gaskins AJ et al. Dietary patterns and semen quality, Fertility and Sterility, 2012
- ハーバード公衆衛生大学院「The Fertility Diet」研究(妊娠しやすい食生活):監修 志馬千佳/日本経済新聞社