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妊娠の仕組み

妊娠の仕組み

How pregnancy works

妊娠の仕組みを知りましょう

桂川レディースクリニックに通っておられる患者様は、「結婚後、赤ちゃんがほしいなと思ったらすぐに授かれると思っていました。」と皆さん仰います。「でも違った!なぜ?」と。実は、健康な若い男女がしっかりタイミングを合わせても1回の排卵につき、出産を期待できる割合は10%~25%の間と考えられています。WOW!妊娠って、なんてミラクル!さらに、年齢が高くなったり、ストレスが多いと、 妊娠の確率はどんどん低下するのです。

とはいえ不安にならなくても大丈夫。妊娠の仕組みを知って、賢く妊活をスタートしましょう。スムーズに妊娠へと進んでいきましょう。まずは、妊娠や妊活の基本の仕組みを正しく知ること!ぜひパートナーと一緒にこのページをご覧くださいね。


知っておきたい妊娠の流れ

子宮
膣とつながる臓器。受精卵に栄養を補給し、保護しながら胎児を発育させる保育器の役割があります。

膣・膣口
子宮の入り口。セックスの際に陰茎と結合し、精子を子宮に運びます。内面は自浄作用により酸性に保たれています。

卵巣
左右に1つずつあり、毎月どちらかから卵子を排卵します。女性ホルモンを分泌し、妊娠の成立や継続に大きな影響を与えます。

卵管采
卵管の先にあたる部分で、手のひらを広げたような形状をしています。排卵に合わせて卵巣に近づき卵子をキャッチします。

卵管
卵巣と子宮をつなぐパイプ状の器官。卵胞から放出された卵子が、子宮へ進むときに通る管で、精子は卵管の中で卵子と出会います。

1. 排卵(はいらん)

月経が始まると、卵巣の中に20個程の卵胞が出現。その中の1個が、約2週間で20mm程に大きく育ち、卵巣の表面から「卵子」として飛び出します。これを「排卵」と言います。

最も妊娠しやすいセックスのタイミングは排卵日の前々日と、前日と言われています。排卵した卵子は、卵管采から卵管に取り込まれて、卵管の卵管膨大部という場所で精子がやってくるのを待ちます。

不妊治療の豆知識

通常、自然に排卵される場合、数ある卵胞の中から1個だけ排卵に至ります。しかし、不妊治療(特に、体外受精や顕微授精といわれる高度な生殖補助医療)の場合、お薬で卵巣を刺激して多くの卵胞を発育させることで、複数の卵子を採卵できるようになります。
不妊治療で一度に多くの卵胞を発育させて採卵することで、「不妊治療によって、卵巣から卵胞(卵子)が早くなくなってしまわないの?」と思われるかもしれません。通常、自然に排卵される場合でも複数の卵胞が発育していますが、実は適した1個の卵胞を除いて、残りの数十個はしぼんで消失します。これを、閉鎖卵胞といいます。不妊治療では卵胞を閉鎖させずに、多くの卵胞を発育させますので、不妊治療によって卵胞(卵子)が早くなくなることはありません。

2. 射精(しゃせい)

セックスで腟内に射精された精子は、その後3日間にわたり少しずつ受精の場である卵管に向けて旅立っていきます。

3. 受精(じゅせい)

たどり着いた複数の精子が卵子を取り囲み、透明体を破ろうと頑張ります。その中の1個の精子だけが透明帯を破って中に入り卵子と出会います。これが「受精」です。なんとこの瞬間、卵子の周りにバリアが張られ、他の精子は中に入れなくなるのです。

4. 着床(ちゃくしょう)

受精した卵子「受精卵」は、2分割、4分割、8分割・・・と細胞分裂を繰り返しながら、子宮へ向かいます。排卵から5~7日後、胚盤胞という状態で、子宮に到着し、ふかふかのベッドのように準備されていた子宮内膜にもぐり込み着床します。

5. 妊娠(にんしん)

受精卵が着床し妊娠します。女性の体はすぐに反応して、次の月経や排卵が止まります。さらに、子宮内膜が厚くなる、授乳に備えて乳房が大きくなるなど、赤ちゃんのためにみるみる体が変化していきます。


子宮の秘密

子宮の仕組み

妊娠時には、子宮はどんどん大きくなります。子宮は子宮筋層という筋肉でできているため、大きさは6倍、重さは20倍、容量はなんと2000~2500倍になります。長さは約30cm・幅25cmまで広がります。これだけ大きく変化できる臓器は子宮だけです。

子宮の主な役割

月に1回、受精卵を受け入れる準備をします

子宮の中で、妊娠や月経に大きく影響しているのが、子宮の内側を覆う「子宮内膜」です。「子宮内膜」はふかふかのベッドのようになり、月に1回、受精卵を迎える役割をします。
タイミングよく受精卵が子宮に到着して、潜り込めば妊娠の成立(着床)です。着床しなければ、ベッドのように分厚くなった子宮内膜は、自然と剥がれ落ち「月経」が起こるのです。無事に着床すると、妊娠が成立します。

赤ちゃんを育てます

受精卵は子宮の中でさらに細胞分裂を繰り返しながら、胎児へと育っていきます。このように、子宮は妊娠するための大切な役目、出産するための大きな役割を担っています。本当に、神秘的な器官ですね。