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妊活コラム

Ninkatsu Column

「日本卵子学会学術集会に参加してきました!」

景山 郁/培養部
景山 郁/培養部

こんにちは、培養部です。
6月も中旬になって、蒸し暑い日も増えてきました。
じめっとしたのが続くと気分も落ち込んでしまいますね…。

みなさんは気分が落ち込んだ時、
どんなことでリフレッシュしていますか?
好きな物を食べる、運動する、音楽を聴く、などなど…
自分に合ったリフレッシュ方法をたくさん見つけてみてくださいね。

今回の妊活コラムは
5月18、19日に開催された「日本卵子学会学術集会」に参加してきたので
そのことについてお話します。

今回の卵子学会は第65回。
神戸の国際会議場で行われました。

各地のクリニックから医師、胚培養士、看護師はもちろん、
大学の教授や学生まで、様々な職種の方がいらっしゃいました。

それぞれのクリニックのデータを基に、より妊娠率を向上させるためには、
男性不妊因子の研究、生殖医療のガイドラインについて、PGT-Aについて、
はたまた国際宇宙ステーションで胚培養できるか、など…

とても興味深い講演がたくさんありました。

そのなかでも今回私が一番注目した講演は
「1ステップ融解について」です!

高度生殖医療では採卵で卵巣から卵子を回収し、
卵子と精子を体外で受精させ、培養。
凍結と融解を経て子宮に胚盤胞を移植します。

この一連の過程で大切な事が、
卵子、精子、胚にできるだけダメージを与えないことです。

普段体内から出ることのないこれらの細胞を
体外に出すと色々な外環境の影響を受けてしまいます。

そこでインキュベーターや場面に合った培養液を使うことで
温度や湿度などをできるだけ体内環境に近づけてダメージを減らします。

しかし、受精の操作や凍結、融解などの過程で
どうしても外環境にさらされるのは避けられません。

現在、1患者様あたり10分程かけて、3ステップの方法で融解しています。

そこで今回講演のあった1ステップ融解のデバイス、
方法を用いると約1、2分にまで時間短縮が可能なのだそうです!

まだ当院で実際に使用するには検討が必要になるので
今すぐにこの方法に切り替えることはできませんが、
今後検討を進めていきます!

今回はここまで!

それでは次回もお楽しみに!