妊活コラム
Ninkatsu Column
【妊活×運動】自分で体温をデザインする「4つの黄金ルール」
桂川レディースクリニック こうのとり鍼灸担当の船越です。
こうのとり鍼灸に来られる方から、
「どんな運動をすれば良いんでしょうか?」と聞かれることがよくあります。
妊活中の方は「妊娠しやすい身体を作るには運動が良い」ということは
ご存知ですが、なかなか思うように、継続して出来る人はいないようです。
「毎日〇〇分」とか「〇〇回〇〇セット」を目標(ノルマ?)とすると、
ちょっと萎えてしまいますからね。
妊活中の運動の目的は「筋力アップ」ではなく、
子宮や卵巣へ「熱」を届けるためです。
ですから「しんどくなるまで」「我慢して」する必要はないんですね。
今回のコラムでは、子宮や卵巣を温めて妊娠しやすい身体を作るための
「4つの黄金ルール」をご紹介します。
ポイントは運動の【種類】【強さ】【時間】【時刻】です。
4つすべてをやろうとするのではなく、
そのうちで実行しやすいものを選んでみてください。
体温は「測るもの」ではなく「作るもの」
妊活中の方は基礎体温を測っている方も多いと思います。
その上がり下がりに一喜一憂してしまうのは、
体温を「測るもの」としているからです。
そしてもしかすると、体温が低かったり安定しないのは
「体質」だからとあきらめている人もいるかもしれません。
ですが、近年の運動生理学では
「体温は作ることが出来る」ということが分かってきました。
体温は日中の活動で作ることが可能で、
妊活中の方も「深部体温」を正しく動かせば、
妊娠しやすい身体へ切り替えることが出来るんですね。
黄金ルール1:【種類】骨盤内へ「熱」を届けるルートを作る
妊活運動の目的は、単なるカロリー消費ではありません。
「熱をどこへ運ぶか」という血流のコントロールです。
- 大股ウォーキング
骨盤の中には、卵巣や子宮へ栄養を送る大切な血管が通っています。
歩幅を普段より「こぶし一つ分」広げるだけで、
足の付け根にある大きな筋肉(腸腰筋など)がポンプのように働き、
骨盤内の血流量が劇的にアップします。 - 自律神経を整える呼吸運動
ヨガやピラティスが推奨されるのは、
呼吸が「自律神経」に直接働きかけるからです。
ストレスで血管がキュッと縮まっていると、熱は子宮まで届きません。
深い呼吸でリラックスすることで、全身の血管が緩み、
温かな血液が体の隅々まで行き渡ります。 - 避けるべき「熱の消失」と「圧」
水泳などの水中運動は、水の熱伝導率が高いため、
想像以上に体温を奪われることがあります。
また、重いバーベルを挙げるような筋トレは、
腹圧(お腹への圧力)が高まりすぎ、
特に排卵期や着床期の繊細な卵巣・子宮には負担になることがあります。
黄金ルール2:【強さ】細胞をサビさせない「ニコニコペース」
「激しい運動をして汗を流せば、
デトックスになって体に良いはず」と思っている方もいるかもしれません。
ですが実は、これが妊活では落とし穴になります。
- 「ミトコンドリア」を活性化させる強度
卵子の質を左右するのは、細胞の中の発電所「ミトコンドリア」です。
この発電所が一番効率よく動くのが、最大心拍数の50%程度、
つまり「隣の人と笑顔で会話ができる(ニコニコペース)」くらいの
強度なんですね。 - 酸化ストレスから卵子を守る
息が切れるような激しい運動をすると、体内で「活性酸素」が大量に発生します。これは細胞をサビさせ、卵子の質を低下させる要因になります。 - 体からのサインを受け取る
「うっすら汗ばむけれど、終わった後に爽快感がある」。
これが最も良いサインです。
ぐったり疲れてしまうのであれば、「やりすぎ」の合図かもしれません。
黄金ルール3:【時間】「20分〜30分」の腹八分目
運動を長く続ければ良いというわけではありません。
生理学的には、長時間の運動はかえってホルモンバランスを乱すリスクがあります。
- 15分でスイッチが入る
運動を始めてから約15〜20分で、深部体温は安定した高い状態に達します。
この「温まった状態」を10分ほど味わえば、
妊活に必要な血流改善効果としては十分です。 - 「熱的ドリフト」の恐怖
45分を超えるような長時間運動を行うと、
体温が制御不能に再上昇する「熱的ドリフト」という現象が起きやすくなります。これは体に過度なストレスを与え、
エネルギーを無駄に消耗させてしまいます。 - 心理的なハードルを下げる
「週に1回1時間」頑張るよりも、「週に3回20分」の方が、
脳に「温かい状態が日常なんだ」と覚え込ませることができます。
20分くらいなら、忙しい人でも「なんとか作れる時間」かもしれませんね。
黄金ルール4:【時刻】最大の秘密「夕方17〜19時」の急降下
これが、時間生物学(体内時計の科学)に基づく、
もっとも戦略的なポイントと言えるでしょう。
- 「温度の落差」がホルモンを呼ぶ
夕方に一度、意図的に深部体温を上げます。
すると、数時間後の就寝時に向けて、体温は急激に下がろうとします。
この「温度の落差」こそが、脳に強力な「眠りスイッチ」となります。
質の良い睡眠は自律神経を整え、ホルモン産生、分泌を整えてくれます。 - 夜の黄金ホルモン:メラトニンと成長ホルモン
深い眠りについて初めて、卵子の成熟を助ける「成長ホルモン」と、
強力な抗酸化作用で卵子を守る「メラトニン」が分泌されます。
夕方の運動は、夜の「卵子ケアタイム」を予約しているようなものなんですよ。 - 日常に組み込む工夫
仕事帰りに一駅分だけ早歩きする。
夕食の買い物で少し遠いスーパーまで足を伸ばす。
階段を積極的に使う。
わざわざ「運動の時間」を作らなくても、
夕方の生活動作を少しだけ大きくするだけで、70〜80%の効果は得られます。
【黄金ルール補足】低温期と高温期、それぞれの過ごし方
- 低温期(卵を育てる時期)
月経が終わってから排卵までの2週間。
ここは「陽」の力を高める時期です。
週3〜4回、夕方の運動で血流を最大化し、
卵子にたっぷりの栄養を届けましょう。 - 高温期(着床を助ける時期)
排卵後の2週間。すでに体温は高いので、
無理に上げる必要はありません。
ゆったりした散歩やヨガでリラックスを優先し、
子宮内膜をふかふかに保つことを意識してください。
最後に:完璧主義という「冷え」を手放して
4つのルール、どれかひとつだけでも出来そうなものはありましたか?
妊活中の養生で大切なのは、少しずつでも「継続」することです。
「完璧に出来ないなら、いっそのことやらない」
というパターンになりがちですが、
少しずつでも出来ることから始めてみましょう。
参考文献
近藤徳彦, バイオメカニズム学会誌, 28(4) (2004)
運動・暑熱環境下におけるヒトの体温調節メカニズム
水野康公ら, 日本臨床, 67(8) (2009)
自律神経からみた疲労
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桂川レディースクリニック併設 こうのとり鍼灸はこのような方におススメです。
◇ 冷えが気になる
◇ 疲れが取れない
◇ 自律神経が乱れているかも?
◇ 運動不足で代謝が悪い
◇ ホルモンバランスが悪い
◇ ストレスが溜まっている
もし、当てはまるものがあれば、
こうのとり鍼灸に相談に来てくださいね。
「健康」に近づけ、一緒に妊娠しやすい身体づくりをしていきましょう。
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【こうのとり鍼灸ルーム】
開催日:毎週水・土曜日 14:00~19:00
受付時間(14時・15時・16時・17時・18時)
*施術時間は40分程度
場所:当院4階 エステルーム
料金:不妊治療サポート(鍼灸治療、自律神経調整を含む) 7,000円(税込)
担当:船越鍼灸整骨院 船越 登紀夫
*ご予約は1回分ごとの受付になります
◇ 船越鍼灸整骨院 → https://funa-in.com/