妊活コラム
Ninkatsu Column
凍結の実際!
こんにちは!培養部です。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
木枯らし1号が発表され、少しずつ冬が近づいてきましたね🍂
朝晩は冷え込んできたので、暖かくしてお過ごしください!
前回は、『卵子や胚を凍らせる!? 』で凍結する理由についてお話ししました。
今回は、どのように凍結を行っているかお話ししていきますね。
まず、卵子や胚は急速ガラス化保存法という方法で凍結しています。
急速ガラス化保存法とは、
凍結する前に凍結保護剤といわれる卵子や胚を守る役目の薬剤に浸し、
急速にー196℃まで温度を下げる方法です。
卵子や胚は細胞内に水分をもっており、
ゆっくり温度を下げた場合、細胞内の水分が結晶を作ります。
この結晶があることで卵子や胚の構造を壊し、
変性させてしまいます。
そのため、細胞内に結晶を作らないようにすることが大切になってきます。
急速に温度を下げることで、
細胞内に結晶を作らず固まる状態(ガラス化)になるため、
変性することなく凍結保存ができます。
実際の手順は、以下の方法で行っています。
①胚や卵子を低い濃度の凍結保護剤に浸す
②高い濃度の凍結保護剤に浸す
③凍結用容器に置く
④-196℃の液体窒素に浸す
⑤凍結保管タンクにしまう
保管タンクの中は写真のようになっています。
筒状のケースに番号が付いたケーンが入っており、
そのケーンに凍結容器を入れ、保管しています。
凍結用容器には、患者ID、氏名、凍結日、グレードを記入し、
凍結用容器に置く作業や、
タンクにしまう作業は培養士2人でダブルチェックをしています。
タンク内には多くの患者様の卵子や胚を保管している為、
取り違いが無いよう、注意しながら大切に保管しています。
今回はここまで。最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは次回もお楽しみに~☺ !