妊活コラム
Ninkatsu Column
卵子凍結について~第1回~
こんにちは、培養室です。
明けましておめでとうございます。
皆様、年末年始いかがお過ごしでしたでしょうか。
皆様の夢が叶う1年となりますよう、心から願っております。
さて、培養室からの2025年最初のコラムは『卵子凍結』についてです。
皆様も一度は卵子凍結という言葉を耳にしたことがあると思います。
近年、女性の社会進出も相まって
「自分らしい人生を歩みたい」という気持ちから、
卵子凍結を考える方が増えています。
・仕事や学びに専念したい
・子どもはまだ欲しいか分からない
・いつかは欲しいけど今は難しい
など、そんな想いを叶える手段として
注目されているのが、この技術です。
「卵子凍結ってどんなことをするの?」
「本当に必要なのかな?」
そんな疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
このコラムでは、
卵子凍結がどのようなものなのか数回に分け、説明していきます。
今回は、そもそも卵子凍結がなぜ注目されているのかを説明します。
女性が将来的に妊娠・出産したいと考えた時に大きな壁となるのが、
卵子の数と年齢です。
実は卵子の数は年齢とともに減少していきます。
下のグラフは年齢による卵子数の変化となっています。
このグラフから分かる通り、胎生期すなわち母体の中にいる時から卵子は作られ、
産まれてからは、年齢とともに減っていっているのが分かります。
つまり卵子の数は有限なんです。
次に年齢です。
下のグラフは、若いドナーの卵子を使用して作成した受精卵(胚)を移植した時と
各々の年齢の時に採取した自分自身の卵子を使用して作成した受精卵(胚)を
移植した時の生産率※になります。
※生産率とは、子供を出産した割合のこと
自分自身の卵子を使用した際の生産率は、
加齢とともに低下しています。
若いドナーの提供卵子を使用した際の生産率は、
移植した本人の年齢に関わらず、一定です。
この結果の理由の1つとして、
卵子は加齢とともに<染色体異常を起こす可能性が高くなる>ことが知られており、
高齢となってからの妊娠は難しい傾向にあるためです。
つまり、自身が若いうちに、卵子を凍結保存しておくことで、
自身が高齢になってからでも妊娠できる可能性が
高くなるということになります。
これら卵子の数や年齢の問題を考え、
自分自身の人生設計を組みやすくできる手段が、
卵子凍結になります。
卵子凍結は将来の妊娠の可能性をサポートする新しい選択肢として、
多くの女性にとって身近なものになりつつあります。
今回はここまで!最後までご覧いただきありがとうございました。
次回もお楽しみに~👋