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妊活コラム

Ninkatsu Column

妊活うつ

上田 聡代/不妊症看護認定看護師
上田 聡代/不妊症看護認定看護師

妊活中にうつ病を発症し、うつ状態の原因が妊活にあるときに、
「妊活うつ」と呼ばれることがあります。
これは、診断名として「妊活うつ」がつくわけではありません
つまり、妊活中に心身の調子を崩して、
いつもの日常生活を送ることが困難になった際に、
妊活うつと呼ばれることがあるのです。

不妊治療を受けている女性の約3割が、
うつ症状がみられるという研究報告があります。
そのため「妊活中の多くの女性が感じる心身の変化」として、
ときに軽く捉えられてしまう場合があるのです。

例えば・・・

仕事中に泣きたくたり業務がこなせない、
これまで平気だった家事が億劫になって手につかない、
パートナーにイライラして会話ができない、眠れない、起きれない・・・・
などです。

「え??私経験がある」と思われた方が多いのではないでしょうか?

妊活中は、気分の落ち込みやモチベーションが低下することを感じ、
心身のバランスを崩す女性が多いことは確かです。

ただ、日常生活に支障が出るほどに落ち込んでしまう、

こういう生活が頻繁におこる、長期的に続いてしまうとなると、
本人さんが1番辛いし苦しい上に、
心身の不調が悪化すると回復に時間がかかってしまうことが多いので、
専門の医療機関での治療が必要な可能性が高くなります。

そう・・・

妊活うつ」は「うつ病を発症している」「うつ状態になっている」
ということであり、治療が必要な状態であることを忘れないでください!

それは、決して心が弱いことではなく、誰にでも起こりうることなのです。
原因は、一概にひとつに決められるものではないことが多いです。
妊活に至るまでの経緯や環境、考え方、仕事、経済面やパートナーとの関係など、
多くの要因が絡んでいるためです。

「これが原因!」と決めつけずに、多くのことが積み重なっていることを受け止め、その1つ1つと向き合い、どうすれば良いかをじっくり考えて
上手に解消していくことが大切になります(^-^)

そのためには、まずは心身のSOSに気づいてあげること、そしてパートナー、
医療機関に相談することからです。
「しんどい」の一言を伝えるためだけに、
看護相談を利用していただいても大丈夫なのですから!