
妊活コラム
Ninkatsu Column
妊活と温活 ~あなた自身を大切にする第一歩~

桂川レディースクリニック こうのとり鍼灸の船越登紀夫です。
妊活を考え始めると、「冷え」という言葉が気になりますよね。
特に女性の体は、男性に比べて冷えやすい傾向があると言われています。
体が冷えると、血流が悪くなり、
子宮や卵巣に十分な血液や栄養が届きにくくなることがあります。
もちろん、それだけで全てが決まるわけではありませんが、
赤ちゃんが心地よく過ごせる環境を整える上で、体を温かく保ち、
血流を良くしておくことは、とても大切なことなんです。
温活は特別なことではなく、毎日の生活の中で少し意識を変えるだけで、
誰でも始められます。大切なのは、焦らず、
あなたの心と体が「気持ちいいな」と感じるペースで続けることです。
ここでは、日常生活で無理なく実践できる、具体的な温活の方法から、
なぜ温活が大切なのか、そしてどんな食事を摂ればいいのかなど、
順を追ってご紹介していきます。
日常に取り入れたい温活方法
温活と聞くと、特別なことをしなければいけないと感じるかもしれませんが、
そんなことはありません。
日々の生活の中で、少しずつ意識を変えていくだけで、
体は少しずつ変化していきます。
1. 湯船にゆっくりと浸かる
夏場はシャワーだけで済ませていた方も多いかもしれませんが、
時間があるときは、ぜひ湯船に浸かる習慣をつけてみてください。
38〜40℃くらいの、少しぬるめのお湯に15〜20分かけて
ゆっくり浸かるのが理想的です。
お風呂に浸かることで、体の深部から温まり、血行が促進されます。
また、温かいお湯に浸かっている時間は、
心身ともにリラックスできる貴重な時間です。
お気に入りの入浴剤やアロマオイルを使ってみたり、
照明を少し暗くしてみたり、といった工夫もいいかもしれません。
リラックスすることで自律神経が整い、
心も穏やかになって子宮や卵巣への血流が増します。
2. 適度な運動を毎日の習慣に
運動不足は血行不良の大きな原因の一つです。
かといって、毎日ハードなトレーニングをする必要はありません。
大切なのは、無理のない範囲で体を動かし、習慣にすることです。
たとえば、次のような運動から始めてみるのはいかがでしょうか。
- ウォーキング
1日30分程度、少し早歩きで歩く習慣をつけてみましょう。
通勤時に一駅分歩いてみたり、
気分転換に近所を散歩してみたりするだけでも効果があります。
- ストレッチ
特に骨盤周りの血流を良くするために、
股関節周りのストレッチはおすすめです。
朝起きた時や、お風呂上がりなど、体が温まっている時に行うと効果的です。
- ヨガやピラティス
呼吸を意識しながらゆっくりと体を動かすことで、
インナーマッスルを鍛え、体の内側から温めることができます。
また、集中することで、心の安定にもつながります。
3. 「三つの首」と腹部を温める
体には、冷えやすいけれど温めると効果的な場所がいくつかあります。
「首」「手首」「足首」の三つの首には太い血管が通っているので、
ここを温めることで、全身の血行が良くなります。
- 首元 マフラーやスカーフ、ハイネックの洋服で温かく保ちましょう。
- 手首 長めの袖の服やアームウォーマーで冷えから守りましょう。
- 足首 靴下やレッグウォーマーは、足元の冷え対策の強い味方です。
また、子宮や卵巣があるお腹や腰周りも、特に温めてほしい場所です。
腹巻きやカイロを使い、この部分を冷やさないように心がけましょう。
カイロを使用する際は、低温やけどを避けるため、
直接肌に貼らず、下着や服の上から貼るようにしてください。
なぜ温活は重要なのか? 冷えが体に与える影響
「なぜ温活がそんなに大切なの?」という疑問に答えるために、
冷えが体にどのような影響を与えるのかを具体的に見ていきましょう。
1. 血流の悪化
冷えの最大の原因であり、結果でもあるのが、血流の悪化です。
寒さを感じると、体は体温を逃さないように、
手足の末端にある血管を収縮させます。
その結果、手足が冷たくなり、末端まで血液が届きにくくなります。
血液は、酸素や栄養素を全身の細胞に運ぶ重要な役割を担っており、
血流が悪くなると、細胞が十分な酸素や栄養を受け取れなくなり、
体の機能が低下してしまう可能性があります。
特に、子宮や卵巣といった生殖器に十分な血液が届かないと、
その働きが鈍くなってしまうことも考えられます。
2. 自律神経の乱れ
私たちは、暑い時には汗をかき、
寒い時には筋肉を震わせて熱を作り出すなど、
無意識のうちに体温を調節しています。
この体温調節を司っているのが、自律神経です。
体が冷えると、体温を上げようとして交感神経が活発になります。
すると、体が常に緊張した状態になり、
心身がリラックスできなくなってしまいます。
妊活において、ストレスを溜め込まず、
心身ともにリラックスすることは非常に重要です。
しかし、冷えによって自律神経が乱れると、不眠やイライラ、
倦怠感といった症状が現れやすくなり、
心身のバランスを崩してしまうことにつながります。
3. 免疫力の低下
体温が1℃下がると、免疫力が30%以上も低下すると言われています。
免疫細胞の多くは、温かい環境で活発に働きます。
冷えによって体温が下がると、免疫細胞の働きが鈍くなり、
風邪を引きやすくなったり、体調を崩しやすくなったりします。
健康な体は、免疫力が正常に機能していることが大前提です。
妊活を続ける上で、風邪や病気で体調を崩すのは避けたいところです。
4. ホルモンバランスの乱れ
女性の体は、ホルモンによって様々な機能がコントロールされています。
冷えによって血流が悪くなったり、自律神経が乱れたりすると、
ホルモンを分泌する器官にも影響が及び、
ホルモンバランスが乱れてしまうことがあります。
生理不順や排卵の遅れなど、妊活にとって不利な状況を
引き起こす可能性も否定できません。
ホルモンバランスを整えるためにも、
体を冷やさないことは非常に重要なのです。
食事と飲み物で体の内側から温める
温活は、日々の食事の選択を少し変えることでも始められます。
体を温める食材を意識して選んだり、温かい料理を増やしたりするだけで、
体は少しずつ変化していきます。
1. 体を温める代表的な食材
- 生姜: 温活食材の王様とも言えるのが生姜です。
加熱することで、体を芯から温める効果が高まると言われています。 - 唐辛子: 辛いものが好きな方には、唐辛子に含まれるカプサイシンが、
体をポカポカさせてくれます。 - 根菜類: ごぼう、にんじん、れんこん、大根など。
土の中で育つ根菜類は、体を温める力が強いと考えられています。 - にんにく: 血行促進や代謝アップの効果が期待できます。
- ねぎ、にら、玉ねぎ: これらも体を温める効果があると言われています。
2. 温活におすすめの飲み物
- 白湯: 朝起きてすぐに一杯の白湯を飲む習慣は、
内臓を優しく温め、腸の働きを活発にしてくれます。 - ハーブティー: 生姜やシナモン、ルイボス、カモミールなどのハーブティーは、
体を温める効果が期待できます。 - 紅茶: 体を温める性質があると言われています。
ミルクティーやチャイにして、スパイスを加えるとさらに効果が高まります。 - ココア: 血行促進やリラックス効果があると言われるテオブロミンが
含まれています。
3. 食事の取り方の工夫
- 温かい料理を食べる: 冷たいサラダよりも温野菜、
冷たい飲み物よりも温かいスープやお茶。
これだけで、体の内側から温めることができます。 - よく噛んで食べる: よく噛むことで、消化が助けられ、
体温を上げる効果もあります。 - 規則正しい食事: 食事を抜いたり、不規則な時間帯に食べたりすると、
代謝が乱れ、体が冷えやすくなります。
さいごに
温活は、単に体を温めるだけでなく、「自分を大切にする意識の現れ」でもあります。忙しい毎日のなかで、ついつい後回しにしてしまいがちな自分の体を、
ゆっくりいたわってあげる気持ちを持つこと。
それは、未来への希望を育む上で、とても大切なことです。
全部を完璧にこなそうと気負う必要はありません。
「これならできそう」と思うものを一つでも始めてみることが大切です。
そうやって、自分の心と体に少しずつ向き合っていくことで、
きっと気持ちも前向きになっていくはずです。
自分のペースで一歩ずつ、進んでいってくださいね。
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桂川レディースクリニック併設 こうのとり鍼灸はこのような方におススメです。
◇ 冷えが気になる
◇ 疲れが取れない
◇ 自律神経が乱れているかも?
◇ 運動不足で代謝が悪い
◇ ホルモンバランスが悪い
◇ ストレスが溜まっている
もし、当てはまるものがあれば、こうのとり鍼灸に相談に来てくださいね。
「健康」に近づけ、一緒に妊娠しやすい身体づくりをしていきましょう。
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【こうのとり鍼灸ルーム】
開催日:毎週水・土曜日 14:00~19:00
受付時間:(14時・15時・16時・17時・18時)*施術時間は40分程度
場所:当院4階 エステルーム
料金:不妊治療サポート(鍼灸治療、自律神経調整を含む) 7,000円(税込)
担当:船越鍼灸整骨院 船越 登紀夫
*ご予約は1回分ごとの受付になります
◇ 船越鍼灸整骨院 → https://funa-in.com/