
妊活コラム
Ninkatsu Column
妊活は、“がんばる”だけじゃない

~自分の身体と心を感じる時間~
「妊活」と聞くと、通院やサプリメント、タイミング法など、
「何かをしなければならない」という行動を思い浮かべるかもしれません。
しかし、妊活はそれだけではありません。
自分の身体の小さな変化に耳を傾けたり、
心の揺れにそっと寄り添ったりする「自分自身との対話」の時間でもあります。
そんなふうに妊活を頑張った先輩のアンケートをご紹介します。
「健康なら、望めばすぐに妊娠できると思っていました。…でも妊活を通して、
自分の身体のことをきちんと知ることができました。」
「治療中は不安や焦りがありました。
不妊治療を受け苦労したり悩んだことは
自分を成長させてくれる大きな経験になりました」
「治療中に気をつけた夫婦の時間を大切にすること、
ストレスと向き合うこと、すべて自分にとって大切なものになりました。」
この言葉からどんなことを感じましたか?
今回はこれらのアンケートから、
私が感じる「妊活」で大切なことをお伝えしたいと思います。
1.身体の声を聴くこと
私たちは、日々忙しい生活の中で、
自分の身体の声を聞き逃してしまいがちです。
しかし、妊活をきっかけに「基礎体温」や「ホルモンのリズム」
「子宮や卵巣の状態」に目を向けるようになる方も
多いのではないでしょうか。
「今日はちょっと冷えてるかも」
「今は排卵期だから、眠気が強いな」
「生理前になると気持ちが不安定になるな」
など、日々の小さな変化の気づきの積み重ね。
こうした感覚を取り戻すことは
自分をより深く理解する第一歩になります。
2.心の揺れに気づいてあげる
妊活中の心は、ときにジェットコースターのように
大きく揺れ動くものです。
・生理が来た日の落ち込み
・他人の妊娠報告に感じる嫉妬や孤独
・「どうして自分だけ…」という悲しみ
・先の見えない不安
これらは決して弱さではなく、
あなたが真剣に向き合っているからこそ生まれる、
自然で大切な感情です。
大切なのは、これらの感情にフタをしないこと。
「こんなふうに感じてる自分がいるんだね」と、
ありのままの自分をやさしく受け止めてあげてください。
3.向き合った先に見えてくるもの
身体と心に向き合う中で、本当に大切にしたいことや、
自分の“本当の気持ち”に気づくこともあります。
「今は少し休みたい」
「治療を続けるか悩んでいたけど、前向きに進んでいけそう」
「子どもがいない人生も考えてみたい」
「もっと自分を大切にしていきたい」
それは妊活の“正解”ではなく、“あなた自身の答え”です。
誰かと比べず、世間の期待に縛られず、
自分にとって誠実な選択をするために、身体と心に向き合う時間が、
その土台になります。
あなたらしい妊活を応援します
桂川レディースクリニックは、妊活が、“自分を知り、
いたわり、受け入れる──そんな大切な人生の時間”だと考えています。
私たちは、医療的なサポートだけでなく、
不妊症看護認定看護師によるオンライン看護相談や、
妊活アロマセラピー、経験豊かな鍼灸師による妊活鍼灸など、
心と身体に寄り添うケアであなたを支えます。
妊活は、ときに孤独を感じたり、
見えないゴールを目指すように感じることもあります。
でも、「わかってくれる人がいる」「話せる場所がある」と思えるだけで、
心はずっと軽くなります。
医療とやさしさのバランスを。
がんばりすぎない妊活のヒントを。
あなたのペースで、
あなたらしい妊活を進めていくお手伝いができれば幸いです。