妊活コラム
Ninkatsu Column
妊活は、夫婦の絆を深める「対話」の時間
— 答えを出すことより、気持ちを分かち合うこと
「将来のこと、仕事のこと、家のこと。
私たちはちゃんと話し合えている」 そう思っているご夫婦でも、
妊活が始まると、なぜか会話が噛み合わなくなったり、
気持ちがすれ違ったりすることがあります。
それは決して、どちらかの努力が足りないわけではありません。
ただ、話している‟深さ“が少しだけ違っているのかもしれません。
—「伝えていない不安」と「選ばれた沈黙」
当院を卒業された方々のアンケートには、
切実な本音が綴られています。
抜粋(ご本人さんの許可あり)したものを掲載させていただきます。
女性の声: 「治療の内容も、スケジュールも共有していました。
でも、私の不安や怖さまでは伝えていなかった。
伝えなくても、わかってくれていると思っていました」
そう!実は「妊活の話をしています」という方の中には、
対話ではなく共有だけで終わっている方が多いのです。
男性の声: 「正直、何が正解かわからなかったんです。
下手なことを言って傷つけたくなかった。
だから、事実だけを聞いて、黙って支えるのが一番だと思っていました」
男性が選ぶ「沈黙」は、
決して無関心ではないということ…冷静になれば理解できるのです。
「自分が弱音を吐いたら、妻をさらに不安にさせてしまう」
「動揺を見せてはいけない」という、男性なりの必死な優しさであり、
プレッシャーの裏返しでもあるように思います。
—「大丈夫」よりも「一緒に落ち込む」勇気を
女性が孤独を抱え、男性が言葉を飲み込む。
同じ方向を向いているはずなのに、
いつの間にか違う場所で一人ずつ頑張ってしまう……。
これは、妊活においてよくある光景です。
そんな状況を変えるきっかけは、
意外にも「完璧ではない言葉」だったりします。
- 『大丈夫』と励まされるより、一緒に落ち込んでほしかった
- 『どうしたらいいかわからない』と本音を言ってくれて安心した
妊活で本当に必要なのは、正しい答えを見つけることではなく、
今そこにある感情を共有することからなのだと感じることは多いです。
—妊活で妊娠より先に、夫婦として一歩深くなる方
あるご夫婦は、初めて一緒に診察を受けた日のことをこう振り返ります。
「二人で方針を聞き、二人で考える。
それだけで肩の荷が半分になった気がしました」
妊活は、新しい命を授かろうとする時間であると同時に、
「夫婦で同じ方向を見る練習」をする時間でもあります。
卒業された方々の多くが、「結果だけでなく、夫婦の形そのものが変わった」と
話してくださいます。
「そうして一歩ずつ、夫婦の絆は深まっていくのだな~」っと心温まる私です。
—ひとりで、ふたりだけで悩まないために
「なかなか言葉にできない」「気持ちの整理がつかない」
「夫婦の対話がズレてしまう」等々… そんな時は、
ひとりで抱え込まないでください。
当院では、皆さまが心の内をそっと吐き出せる場所として
「看護相談」を設けています。
特別な答えは必要ありません。
あなたの気持ちを整理し、言葉にするお手伝いをさせてください。
少しだけ肩の力を抜いて、お話ししてみませんか?