妊活コラム
Ninkatsu Column
妊活コミュニケーションのヒント ~混同しがち「情報共有」と「話し合い」~
こんにちは。
桂川レディースクリニック不妊症看護認定看護師の上田です。
春ですね!「軽やかに妊活してほしいな」と願っていますが、
そのポイントとなるのは何だろう?と改めて考えてみました。
やっぱり夫婦(カップル)のコミュニケーションにたどり着きます!
2人は、チームですから、情報共有と話し合いは必須になります。
私は、看護相談中に、「妊活のお話はご夫婦でされていますか?」
と尋ねることが度々あります。
「話ができていません。」という返答があったときは、
どうしていけばいいかを一緒に考えることができるのです。
「そうですね。説明会も一緒に聞いてくれたし、できていると思います。」
と返答が返ってきた時は、さらに確認させていただくようにしています。
その理由は、妊活相談を20年以上続けていながら、
最近気づいたことですが・・・
「情報共有」と「話し合い」を混同されている方が非常に多いのです。
どういうこと?と思われた方もいると思いますので、
もう少し詳しくお話しますね。
私的に分類するとしたら・・・
情報共有
- 現在の治療状況(内服や注射など診療内容)
- 治療のスケジュール
- 日常行っていることや気持ち
話し合い
- 治療開始するとき
- 子どもが何人授かりたいか、何歳までにとか
- ステップアップを考えるとき
- 経済的予算(お互いの仕事をどうするかも)
- 迷ったり悩んだり不安があるとき
- 身体的精神的につらいとき
- 治療を休みたいとき、やめたいとき
なんとなくわかっていただけましたか?
私が、「妊活会議」と呼ぶものは、
この「情報共有」ができている上での「話し合い」をする時間だと
理解していただくと嬉しいです。
「情報共有」ができていないのに、いきなり「話し合い」になると、
お互いに理解ですることが難しく感情的になってしまうことが
多いのではないかと思います。
では、具体的にどうすればいいのか?
正直、十人十色!なので、模範解答はありませんが・・・
夫婦(カップル)のルールは2人で決めておくことから始めると、
建設的な話し合いができるケースが多いように感じます。
具体的には、「情報共有」は、
病院に行く日は2人が見えるカレンダーに〇をつけておく。
(最近は、共有アプリカレンダーを利用されているご夫婦も多くなってきましたね。)
その日、もしくは〇がついた週末には10分、「情報共有」時間をつくる。
その時に、気持ちのしんどさも確認しあっても良いかと思います。
「話し合い」が必要な時は、治療の変化、
気持ちがしんどい、というときです。
「情報共有」の時間を持っていれば、そこで伝えることができるかもしれないし、
その他「緊急会議して」と時間をとれば良いかと思います。
この「話し合い」は、感情的になりやすいので、
10分ではなく「外食しながら」「おいしい紅茶を飲みながら」
「琵琶湖を散歩しながら」・・・と、
たっぷりと心にゆとりがある時に行うことをおススメします。
これまで行っていなかった夫婦(カップル)の
どちらかがいきなり始めようとしたら、
これまたケンカになってしまうことがあると思います。
自分たちが、どんなふうに「チームづくり」をしていけば良いか悩んだときは、
遠慮しないで看護相談にお越しください。
一緒に考えていきましょう!