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妊活コラム

Ninkatsu Column

血行改善のためのオススメの運動

船越 登紀夫/船越鍼灸整骨院院長・鍼灸師・柔道整復師
船越 登紀夫/船越鍼灸整骨院院長・鍼灸師・柔道整復師

桂川レディースクリニック 「こうのとり鍼灸」担当鍼灸師 船越登紀夫です。

今年の夏は例年よりも暑く、
クーラー無しでは過ごせませんでしたね。
もしかすると、クーラーで冷やし過ぎて
血行が悪くなっている方もいるのではないでしょうか。

当然のことながら、妊活中に身体を冷やし過ぎるのは
あまり好ましくありません。
妊活中は、身体の血行が良くて、
卵巣や子宮にはじゅうぶんな血液が届き栄養状態が
整っていることが望ましいと言えます。

冷え症を自覚している方、頭にのぼせのある方は、
体内の血液の流れに偏りがあるかもしれません。
無理のない範囲で身体を動かして、
血流を改善し卵巣や子宮の栄養状態を整えておきましょう。

体温について

体温を上げるために我々の身体に
備わっている『代謝による体熱産生システム』には大きく3つあり、
その内訳は以下のようになっています。

①基礎代謝(60%)

②食事誘発性代謝(10%)

③身体活動性代謝(30%)

「①基礎代謝」とは”安静にしている状態で
生命維持のために消費される必要最低限のエネルギー代謝量”のことです。

動物が物を食べると、それを消化、吸収するために代謝が行われます。
(②食事誘発性代謝)

そして、筋肉を動かすと代謝が活発になります。(③身体活動性代謝)

運動不足だと「③身体活動性代謝」による熱産生が少ないため、
体温が上がりにくくなる傾向があります。

身体活動性代謝は全熱産生量の30%を占めています。

運動不足で低体温気味の方なら筋肉を動かせば体温は
「3割増し」になるワケですね!
(単純計算です。実際はそこまで上がりません。)

体熱産生についてはこちらのコラムで詳しく解説しています。
合わせてお読みください。

→ 夏の妊活 ~代謝を上げましょう~

血流改善のポイントは「筋ポンプ」

皆さんご存知のように、
全身に血液を送り出すポンプの役割をしているのは心臓です。

ですが、心臓から出た血液は、送り出された時の圧力だけでは
心臓に戻ってくることが出来ません。
ですから、身体の各部から血液が戻るためには、
筋肉を動かすことが必要となります。

筋肉が収縮と弛緩することで、心臓から出た血液を再度心臓に戻す働きを
「筋ポンプ作用」といいます。
全身の筋肉がポンプの役割を果たしてくれるから、
血液はまた心臓に戻ってくることが出来るんですね。

運動不足で筋ポンプが機能していないと、
手足などの末梢部や骨盤内の臓器の循環が悪くなり、
冷え症気味になったり、臓器の栄養状態が低下しやすくなります。

妊活中は下半身の筋肉を動かしましょう

卵巣、子宮だけでなく全身の血行を良くするためには、
全身の筋肉を動かしておくことが必要です。
その中でも「足は第2の心臓」と言われるように
太ももやふくらはぎの筋ポンプ作用は強大です。

妊活中であれば、特に下半身の筋肉(骨盤・股関節周囲、太もも、ふくらはぎ)を
中心に動かしておくと良いでしょう。

下半身を動かすと血液は太もも、
ふくらはぎの筋肉へ大量に流れ込みます。

その際に血液は骨盤の中を経由しますので、
卵巣や子宮などの臓器への血流も増えて栄養状態の改善が見込まれるわけです。
(妊活にウォーキングが効果的といわれる理由のひとつです)

次に、おススメのエクササイズをご紹介しておきます。

妊活中におススメのエクササイズ① ~スロースクワット~

1.足を肩幅くらいに開き、つま先は少し外側に向けて立つ。

2.出来るだけゆっくりと、膝の角度が90°くらいまで腰を落としていく。
(4秒が目安)

3.膝の角度が90°の位置でいったんストップし、
その姿勢で2~3秒間キープする。

4.ゆっくりと膝を伸ばして立ち上がる。(4秒が目安)

5.上記を5~8回繰り返す。(これを1セットとして、1日に3セット行なう)

慣れていないうちは、「ゆっくり」が難しいかもしれません。

ポイントは「膝を曲げた位置でキープ」です。
筋力がついてきたら、キープする時間を増やしても構いません。

妊活中におススメのエクササイズ② ~青竹ふみ~

足裏には生殖器系の働きを高める「湧泉(ゆうせん)」というツボがあり、
そのツボを刺激しながら太もも、
ふくらはぎの筋肉を動かすので効果倍増です。

半分に割った青竹の上で足踏みするだけの簡単なエクササイズですが、
慣れていないと痛いかもしれません。

以下、ポイントです。

1.最初はあまり足を上げず、踵を上げるだけでよい。

2.慣れてきたら少しずつ足を上げていき、足踏みを行なう。

3.もっと慣れてきたら、太ももを出来るだけ上げていくようにする。

4.回数は片方で60回を目安にし、慣れてきたら回数を適宜増やしていく。

5.軽く汗ばむくらい出来るようになるのが理想。

イボイボのついたやつがありますが、本物の竹のものが良いです。

国産の青竹のが通販サイトで2000円くらいで買えます。

(補足)

妊活中推奨される運動に「ストレッチ」や「ヨガ」などがあります。

これらの「静的なエクササイズ」でも体温上昇は見込まれるのですが、
「短時間」だとそれほど深部温の上昇が見られないという報告があります。
(短時間→10~15分)

しかし、ストレス緩和作用やリラックス効果は高いので、
妊活中は体温を上げるための「動的なエクササイズ」と
身体と心をやわらかくする「静的なエクササイズ」を
使い分けるのが良さそうです。

(参考)

永松俊哉; 北畠義典; 泉水宏臣. 低強度・短時間のストレッチ運動が深部体温,
ストレス反応, および気分に及ぼす影響. 体力研究, 2012, 110: 1-7.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tairyokukenkyu/110/0/110_1/_pdf/-char/ja

瀧澤一騎,石井好二郎(2005): ウォーミングアップ 強度が高強度運動のパフォーマンスと酸素摂取動態 , 筋活動へ及ぼす影響.日本運動生理学雑誌,12,41 -49.

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こうのとり鍼灸はこのような方におススメです。
◇ 冷えが気になる
◇ 疲れが取れない
◇ 自律神経が乱れているかも?
◇ 運動不足で代謝が悪い
◇ ホルモンバランスが悪い
◇ ストレスが溜まっている
もし、当てはまるものがあれば、こうのとり鍼灸に相談に来てくださいね。
「健康」に近づけ、一緒に妊娠しやすい身体づくりをしていきましょう。

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【こうのとり鍼灸ルーム】

開催日:毎週水・土曜日 14:00~19:00 
受付時間(14時・15時・16時・17時・18時)*施術時間は40分程度
場所:当院4階 エステルーム
料金:不妊治療サポート(鍼灸治療、自律神経調整を含む)   7,000円(税込)
担当:船越鍼灸整骨院 船越 登紀夫 
*ご予約は1回分ごとの受付になります