院長の不妊治療ブログ第14回 卵子の寿命って知っていますか?
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皆さん、こんにちは
桂川 レディース クリニック院長
生殖医療専門医の 桂川 浩 です。
私のよく尋ねられる質問に
「女性の年齢と妊娠は関係するとよく聞きます。それはなぜですか?
また、それは女性だけですか?男性の年齢は関係ないのですか?」
(京都市K.Kさん)というものがあります。
その通りです。
女性の年齢と妊娠率の相関性について、
皆さん漠然と理解はしてはいても、
なぜかなって疑問をお持ちのことでしょう。
この質問に分かりやすくお答えしますね。
まず、精子の作られ方と卵子の作られ方が基本的に違います。
男性の場合、精子は毎日1日あたり1000万個作られ、
約2ヵ月半かけて成熟します。
つまり、ずっーと作り続けているのです。
男性の妊娠する能力は年齢的にあまり影響されません。
とはいえ男性といえども45歳頃を過ぎると
さすがに精子の質は落ちますが、、、
それに対して女性の場合はどうでしょうか?
残念ながら卵子は生涯1回しか作られません。
つまり胎児が一番たくさん卵子を持っています。
新たに卵子が作られないため、
卵子もあなたと同じだけ年を重ねているのです。
そのため卵子の質が劣化すると考えられています。
そしてなおかつ毎月1000個ほどの卵子が無くなって行きます。
そういった理由により女性の場合、
年齢が高くなればなるほど、妊娠率が低下していき、
逆に流産率が上昇していきます。
今、自分の卵巣にある卵子数をチェックするAMH(抗ミューラー管ホルモン)という血液検査があります。
そのデータ値によって不妊治療の進め方のスピードが異なります。
AMHはすぐできる検査ですので、
あなたの卵巣年齢を知るためにも、
早めの検査・治療をお勧めします。