スタッフブログ

こんにちは!
不妊症看護認定看護師の上田です。

一昨日、何十年ぶりとなる『完徹』というものをしました
っといっても、したくてしたのではない
眠れなかったのです

みなさんは“快適な睡眠”とれてますか?

ストレスや気象条件などさまざまな要因で、
自律神経は忙しくなり、
なかなか快適な睡眠を得られないという方も多いのではないでしょうか

毎日の睡眠を見直すことは、
妊活をバックアップしてくれます

睡眠を見直すために、
まずは睡眠の仕組みを理解することから始めましょう

なぜ睡眠が必要?

人生の3分の1を占めるといわれる睡眠
今、この言葉を理由に「良いベッド&枕」を購入した昔の自分を思い出し、
笑みをこぼしてしまいました

話を戻して・・・
睡眠は、目や筋肉など「カラダを休ませる」と同時に、
「脳を休ませる」という重要な役割を担っています

極度の緊張や興奮、不安状態に陥ったときなどに
「寝てしまえば忘れる」といわれることがありますが、
これは脳を休ませること=睡眠が、
自律神経に休息を与え「リラックスさせる」効果を持っているためです

また、脳を休ませるとわたしたちの体内では、
成長ホルモンが分泌されます。

成長ホルモンには「細胞を新しくする」といった効果もありますので、
「寝る子は育つ」ということわざや
「睡眠不足はお肌の大敵」という話なども、
あながち科学的根拠のないものではないようです

個人的な話ですが、私の妹は、
昼休みに20分だけ・・・と急に寝落ちします

そして目を覚ますと「すっきりした~」と元気回復しています。
私にはできないことなのですが、
同じような経験をお持ちの方も多いと思います。 
これは、脳が休み、回復したという証拠。
たった20分だけでも、睡眠にはそれだけ疲労回復の大きな効果が
あるということなのです。

睡眠のしくみ
レム睡眠・ノンレム睡眠って、聞いたことありますよね
よく、レム睡眠とノンレム睡眠は一方が浅い眠りでもう一方が深い眠り
と認識されやすいのですが、その定義は眠りの深さではなく
脳が眠っているかどうかで判別されます

カラダは深い休息状態なのに、
脳は覚醒に近い状態で活動している睡眠のことを
レム(REM)睡眠といいます

REMとは「Rapid Eye Movement」の略で、
レム睡眠時に激しい眼球運動が見られることからこの名称がつけられました。
またこのレム睡眠のときに、
わたしたちは夢を見るといわれています。

カラダも脳も深い休息状態のことをノンレム睡眠といいます

私たちが眠りにつくと、徐々に深いノンレム睡眠に入っていきます
1時間ほど経つと、逆に脳の眠りは少しずつ浅くなり始め、
約90分後にはレム睡眠に入り、そしてまた徐々にノンレム睡眠に戻っていきます

従って6時間の睡眠時間なら、
このノンレム睡眠とレム睡眠の連続が約90分周期で
4セット程繰返されて朝を迎えるということになります

ノンレム睡眠が深くなるにつれ体温が下がり
レム睡眠時には体温が上昇します。

そのため、レム睡眠状態時に起きると
体温は上昇していますから目覚め感は良好ですが、
ノンレム睡眠のときに無理やり起こされると目覚め感が悪い
といわれています。

最適な睡眠時間は何時間?
ところで、睡眠時間はどのくらいとればいいのでしょう
私が小さい頃は「睡眠は8時間がベスト」言われてましたが・・・
現在ではこれには医学的根拠はないといわれています

日本人の睡眠時間は減少傾向にあり、
30~40代の働き盛りはとくに短くなっているようです。
8時間というのは、たくさんの人の睡眠時間を研究した平均的な数値であり、
すべての人に当てはまるというわけではないそうです

良い睡眠の基準「日中しっかり目が覚めていて、
眠気もなく意欲的に活動できる状態」とするなら、
6時間で大丈夫な人もいれば8時間以上必要とする人もいます。

つまり、何時間眠ったかということよりも、
どんな睡眠をとったかということが重要なポイントとなるのです

良い睡眠には「深い眠り」が必要とされていますが、
その「深い眠り」が得られるのは、
ノンレム睡眠とレム睡眠のセットの1回目と2回目であるという研究結果があります。

この研究結果に基づくと、良い睡眠をとるには
最低でも4時間程度の時間が必要ということになります。

長時間の睡眠をとっていても、なかなか寝付けない
頻繁に目が覚めてしまうといった眠り方では、
睡眠のリズムを崩してしまうため良い睡眠とはいえません

同じ考えから、睡眠をためる「寝だめ」はできないと考えられています。
「平日の寝不足を週末の寝だめで補いたい」とか
「明日は徹夜をするのでちょっと寝だめしておこう」と考えがちなのですが・・・

肉体的な疲労は長時間の休息で回復しますが、
脳の休息には睡眠のリズムが影響していますので、
不規則な睡眠はかえってそのリズムを崩してしまうことになります
長く眠ることよりも短時間でも
良い睡眠をとるよう心がけることが重要なのです

自律神経の乱れと睡眠の質
この自律神経とは、体温の調整や内臓の働きなどを
調整するために全身を網羅している神経です
(妊活とも密接に関連しているので、また別の機会に書きたいと思います)

交感神経(アクセル)と副交感神経(ブレーキ)の2種類がありますが、
どちらも大切でそのバランスが重要です。

アクセル全開が続いているとブレーキが利かなくなり、
寝つきが悪い、眠りが浅い、眠ろうとすればするほど焦って眠れなくなる……
などの睡眠トラブルを引き起こしてしまいます。

快眠が妊活をバックアップ
「質のいい睡眠」は体に良いことはわかっていただけたかと思いますが・・・
妊活との関係はピンと来ないのではないでしょうか
でも「睡眠」と「妊活」には、
実はとても深い関係があるんです

睡眠は、脳や体の疲労回復の他にも、
ストレス発散、新陳代謝や老化防止、血液の再生、記憶の定着など
たくさんのことがおこなわれています。

そして
妊活にとって、とても大切な妊娠のためのホルモン分泌の時間でもあるのです

疲れたからそろそろ寝ようかな……ではもったいない!
妊娠に必要なホルモン分泌を促すため、
心を回復するための時間です

妊活に良いとされる「質の高い睡眠」をとるためには、
どんなコンディションが良いのでしょうか
睡眠時間が長ければ良いのではなく、
おやすみ前の準備からも睡眠の質は変わってきます。

だんだんおやすみモードになるように、
体がくつろぐ条件を整えてゆきましょう。

次回は、その具体的対策を紹介したいと思います