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院長からのメッセージ 9月編

院長からのメッセージ 9月編

スタッフブログ

おはようございます。

今月は前回のインスタライブでもふれましたが、「受精着床学会」の話題から。

前菅政権時代に不妊治療の保険適用が一気に進み、
この4月より新しい保険制度が始まっています。
先日の学会で裏話を聞いてきましたのでここで披露します。

自民党「不妊治療の支援拡充を目指す議員連盟」事務局長の和田政宗先生は、
もともとNHKの記者さん。
仙台支局に赴任中にご自身が不妊治療に取り組まれ
お子さんが授かったというご経験の持ち主です。
治療中に身体的・経済的な大変さを実感されたことで、
「生殖補助医療を保険適用できないか」との思いから、
実務を精力的に取りまとめたそうです。
ここ1、2年で一気に実用化されたという印象の今回の保険適用の法案でしたが、
通常は5年10年かかるということでした。
法案成立の陰で多くの方の並々ならない努力があったこと、忘れません。

ところで日本でもここ数年、『多様性』を意味するダイバーシティと
言うことばをよく聞くようになりました。
もともとの言葉は『個人や集団の間に存在しているさまざまな違い』
といった解釈でしょうか?

日本社会では、①人種問題
②少子高齢化により労働力人口減少に対応できる人材確保の双方から
ダイバーシティが叫ばれるようになりました。

現在では、このふたつに加え宗教、価値観、性別、障害を持った方と言った観点での取り組みが企業内で広がりつつあるようです。

その影響もあるのでしょうか?
当院の不妊症看護認定看護師が滋賀県からの依頼を受けて
出張出前講座を今年度からスタートさせています。
不妊で悩む人を社会全体でサポートし、
仕事をしながら不妊治療を継続できる職場環境整備のためのお手伝いです。
9月7日は4つ目の企業に赴くようです。

医療人の我々が思い描く『女性活躍』と、
政府の方向性は少々意味が違うかも知れません。

けれども、多くの患者さんが「どう生きるか?」を
ご自身に問い直すきっかけのお手伝いができることはとても嬉しいです。

これからも産科、不妊治療施設として出来るだけおひとりお一人の未来に
寄り添いたいと思います。
では、今月も診察室でお会いしましょう。