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妊活コラム
Ninkatsu Column
「こうのとり鍼灸」について
![船越 登紀夫/船越鍼灸整骨院院長・鍼灸師・柔道整復師](https://katsuragawa-lc.com/wp/wp-content/uploads/2022/07/01be8404c147147fdde4c131e37e9147-150x150.png)
「こうのとり鍼灸」について
桂川レディースクリニック 「こうのとり鍼灸」担当鍼灸師 船越登紀夫です。
今回のコラムは前回に引き続き、
桂川レディースクリニックで行なっている
「こうのとり鍼灸」についてのご紹介です。
前回は「鍼」について書きましたが、
今回は「お灸」についてです。
(前回のコラムはこちら → 「こうのとり鍼灸」について )
お灸について
こうのとり鍼灸に来られた方に「お灸のイメージ」をお聞きすると、
まず間違いなく「熱い」とおっしゃいます。
「こらしめる」、「強く叱る」ことを「お灸をすえる」とも言いますので、
お灸にはあまり良いイメージがないかもしれません…。
ですが、こうのとり鍼灸で行なっているものは、
「身体をリラックスさせて、子宮や卵巣を温めること」を目的としていますので、
熱がらせたりガマンしてもらうようなものではありませんのでご安心ください。
それから、「お灸の経験があるかどうか?」をお聞きしても、
ほとんどの方が「経験無し」です。
桂川レディースクリニックは滋賀県にありますし、
通院されている患者さんもほとんどが滋賀県の方です。
滋賀県の「伊吹山」は、お灸に使う「もぐさ」の産地として有名ですし、
滋賀の方はみんなお灸をしていると思っていたのですが…。
(もぐさの原料となる蓬(よもぎ)の葉)
![](https://katsuragawa-lc.com/wp/wp-content/uploads/2024/01/7acef1f6b8f2fbb2109cfddf002e7acf.jpg)
直接灸
![](https://katsuragawa-lc.com/wp/wp-content/uploads/2024/01/6ac2397867767a902ce2217f0a58282f.jpg)
皮膚(ツボ)の上にそのままもぐさを置き、
火をつけて行う方法です。
熱刺激の量を一番強く出来る方法ですが、
こうのとり鍼灸ではほとんど行っていません。
(かなり熱いので…。)
以下は、もぐさを皮膚に直接置かずに行う「間接灸」になります。
「間接灸」は、熱刺激の量を調整しやすいので、
患者さんの状態や目的に応じて使い分けています。
台座灸
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もぐさが厚紙の台座の上にあり、
皮膚には直接火があたらないようして行う「間接灸」のひとつです。
ですから「熱い」というより「あったかい」です。
「せんねん灸」という商品名が有名ですね。
ご自宅でのセルフメンテナンスのために使うこともあります。
棒灸
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もぐさを紙で巻いて筒状にしてあります。
火をつけた部分を皮膚に近づけ、
輻射熱で温めます。
初めてお灸を受ける方やお灸に恐怖心のある方に、
熱刺激に慣れていただくため使うことがあります。
箱灸
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これも「間接灸」のひとつです。
箱の中には金網が敷いてあり、
もぐさが皮膚に当たらないようになっています。
輻射熱で広い範囲を深部まで温めることが出来るので、
こうのとり鍼灸ではよく使用しています。
灸頭鍼(きゅうとうしん)
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鍼の上にもぐさをつけて、鍼治療と灸治療を同時に行う方法です。
こうのとり鍼灸では、病巣が深い場合や反応性の悪い場合に用いています。
電子温灸
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温かくなる端子を使ってツボを刺激する方法です。
もぐさを使わず、煙が出ないので、呼吸器系の弱い方などに用います。
(画像提供:全医療器)
お灸の働き
各々の方法によって火のついたもぐさの温度は変わるのですが、
皮膚への温度は40~45℃程度で「温かく感じる」程度になるように調節します。
45℃を超えると「熱く感じる」ようになり火傷を起こしてしまいますので。
(ちなみにですが、お灸で意図的に身体に小さな火傷を作り、
白血球を増やして免疫力を高める「有痕灸」という方法もあります。)
お灸の働きは、単に温かい刺激を与えて「局所を温めるもの」ではありません。
温めるだけならお風呂に入ったり、カイロを貼ったりすれば良いのですが、
鍼灸治療では、ツボ(東洋医学では経穴:けいけつと言います)に対して
刺激を加え、筋肉や血管、内臓系や神経系に対して
「有効な反応を引き出すこと」を目的とします。
「有効な反応」とは、妊活の場合であれば
各イベントに必要となる条件(例えば、「冷え性を改善する」、
「体温を上げる」、「内膜を厚くする」、「排卵をスムーズにする」
「卵管を整える」、「精子を受け入れやすい状態にする(免疫寛容)」、
「着床を促す」など)を、各時期に合わせて整えていくことがこれに当たります。
鍼灸治療の組み立ての例
妊活の邪魔になりやすいもののひとつに「冷え性」があります。
手足が冷たく感じたり、お腹が冷えてしまうというもので、
身体の血流の悪さの表れです。
冷え性の方は、厚手のソックスを履いたり、腹巻きをしたり、
カイロを使うなど、色々と工夫をされているのですが、
根本的に改善出来ていないようです。
(こちらも参考に → 妊活と冷え )
鍼灸治療では、お腹の冷えを改善するために
お腹に鍼や灸をするとは限りません。
お腹の冷えの原因を探し、そこを解決するための治療を行います。
例えば、お腹の冷えがある方は、
頭にのぼせがある場合が多いのです。(下図参照)
![](https://katsuragawa-lc.com/wp/wp-content/uploads/2024/01/10-1024x576.jpg)
ストレスや考え過ぎなどで頭に「血」が集まり過ぎてのぼせた状態になり、
そのためお腹に「血」が巡りにくくなっているからです。
ですから、頭に集まり過ぎた「血」を下げて、
お腹に巡るように処置していくのです。
(その場合には、首や肩甲骨周りの経穴や手足の経穴を使うことが多いです。)
その他、のぼせは「冷え性」の原因となるだけでなく、
様々な症状の原因となっているケースがあります。
特に妊活中の方は精神的ストレスが重なり、
そのことが肉体的症状につながることも多いので、ケアが必要だと考えます。
こうのとり鍼灸はこのような方におススメです。
◇ 冷えが気になる
◇ 疲れが取れない
◇ 自律神経が乱れているかも?
◇ 運動不足で代謝が悪い
◇ ホルモンバランスが悪い
◇ ストレスが溜まっている
もし、当てはまるものがあれば、こうのとり鍼灸に相談に来てくださいね。
「健康」に近づけ、一緒に妊娠しやすい身体づくりをしていきましょう。
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【こうのとり鍼灸ルーム】
開催日:毎週水・土曜日 14:00~19:00
受付時間(14時・15時・16時・17時・18時)*施術時間は40分程度
場所:当院4階 エステルーム
料金:不妊治療サポート(鍼灸治療、自律神経調整を含む) 7,000円(税込)
担当:船越鍼灸整骨院 船越 登紀夫
*ご予約は1回分ごとの受付になります