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Ninkatsu Column

《採卵~検卵について》

小田 沙希恵/臨床検査技師 生殖補助医療胚培養士 認定臨床エンブリオロジスト
小田 沙希恵/臨床検査技師 生殖補助医療胚培養士 認定臨床エンブリオロジスト

こんにちは!培養部です。
最近は雪が降ったりと厳しい寒さの中にも、
時折暖かい日差しを感じ春の訪れを感じられるようになってきましたね。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。

私の大好きな桜の季節までもう少しです!
(そういえば毎年桜について書いていますね💦)

前回は採卵が決定した後の培養液の準備についてお話しました。

そして今回は採卵から検卵についてお話していきたいと思います。

まず『採卵』とは、超音波で確認しながら卵巣内の発育した卵胞から
卵胞液を採取することです。

当院の採卵では通常アスピレーションシステム(自動吸引装置)を使用して
採卵を行います。
自動吸引装置は手動吸引と比べると、吸引圧が一定で、
卵へのダメージが低くなると言われています。

【アスピレーションシステム】

吸引された卵胞液の中から顕微鏡を用いて卵子を見つけることを
『検卵』と言います。

回収した卵子は培養液で洗浄後、
受精操作を行うまでインキュベーター(培養器)で培養されます。
これを『前培養』と言います。

【検卵後の卵子(卵丘卵子複合体:COC)】

【拡大】

上記の写真を見ていただくと、お分かりいただけたかと思いますが、
採卵後の卵子はまわりに細胞(卵丘細胞)がくっついています。
この状態を卵丘卵子複合体(COC)と言います。

COCの形態によりある程度の成熟度はわかりますが、
必ずしも卵子の成熟度と一致しないこともあります。

COC中に卵子がない・卵子が異常であるなど明らかな変性卵の場合は、
採卵後の結果説明時にお伝えしていますが、
最終的な成熟度に関しましては受精確認時にお伝えしています。

今回は以上となります。

最後までご覧頂きありがとうございました!

では次回をお楽しみに~👋