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妊活コラム

Ninkatsu Column

よくある質問「そろそろ病院へ行った方がいい年齢ですよね?」

上田 聡代/不妊症看護認定看護師
上田 聡代/不妊症看護認定看護師

こんにちは。
桂川レディースクリニックで行っているオンライン看護相談。
この2年くらいでしょうか?
増えてきた相談が、35歳前の方が「年齢」を理由に
不妊治療を開始した方がいいですか? です。

お話を聴かせていただくと、多くが20代後半で結婚して
自己流妊活をしてきたけどうまくいかない。
子どもを望んで3~5年経過しているカップルがほとんどなのです。

この答えに迷ってしまう私です。

確かに病院へ行った方がいいケースがほとんどです。
少なくとも、検査だけでも受けられた方が良いのでは? というケース。

女性の年齢と不妊との関係は、広く知られてきましたよね。
これに関しては、「だれにでも知っていてほしい知識」なので、
嬉しく思います。

しかし、理解してほしいことがあります!

不妊ってどういうことでしょうか?

日本産科婦人科学会は、
『妊娠を望む健康な男女が、避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、
一定期間妊娠しないこと』と定義しています。
この一定期間ってご存じでしょうか?

質問させていただくと、女性の9割以上が「1年」と答えられます。
そう、一般的には「1年」です。
わかっておられるのです!

それなのに…。

28歳で結婚して34歳まで相談に来られない、という例は珍しくない。
もちろん、「妊娠を望む」ことが大前提なので、
2人でのんびりしたい期間があった方もいますが、
子どもを望んでから、まず自己流妊活を1年以上続けられてうまくいかない。
その頃には年齢が35歳近くになってしまっているのですね。

一般的に、35歳以下なら、
子どもを望んで1年経過して授からなければ、
病院へ相談に行くことをおすすめします。
35歳以上なら、半年経過して授からなければ、
40歳以上ならすぐにでも
病院へ行かれると良いのではないでしょうか?

病院へいくと、一般的な検査が1~2か月かかります。
その間、検査と並行してタイミング治療も人工授精治療もできます。
だから、40歳以上の方は、自己流タイミングではなく、
検査をしながらタイミングを合わせる方法が
良いのではないかと思っています。

病院を選ぶときですが…。
できれば「不妊治療」を積極的に行っている病院、
生殖医学会認定の生殖医療専門医が
診察してくれる病院を選ぶことをお勧めします。

この理由については、また別の機会でお話しさせていただきます。

今日、お伝えしたかったことは

「年齢だけで病院へ行くタイミングを決めるのではなく、
子どもを授かりたいと思ってからどれくらい経過しているか。
生理不順や婦人科手術をしたことがある」など、
総合的に考えて判断してほしいな…。ということです。

そんな中でも、看護相談を申し込まれるということは、
とても勇気がいることだとわかっていますので、
相談に来られた方には精一杯寄り添いたいと思っています。

最後に…。

「病院行かなければ…」と思いながら時間が過ぎてしまう方!

その気持ちわかります。
痛くも痒くもないので、ついつい後回しになってしまうのですよね。

そんなときには!

まず、「予約を入れてください!」
「この日は妊活相談」と決めてしまうのです。

最初の一歩を踏み出すと楽になり、
次に進む道も見えてきやすくなるものです(^^)/