妊活コラム
Ninkatsu Column
よくある質問 ~不妊治療をされている方は多いのですか?~
治療を始める頃、多くの方が聞いてこられます。
「不妊治療されている方は多いのですか?」
体外受精で迷われている時も聞いてこられます。
「体外受精をされる方は多いのですか?」
この質問の正しい返答は、難しいです。
それは「多い」「少ない」の感じ方が人それぞれだからです。
例えば、コップに半分の水が入っているとき。
「コップに半分も入っている」と思う人と、
「コップに半分しか入っていない」と思う人がいます。
もともとの考え方もあるし、喉が渇いている時かどうかの状態によっても
変わってきます。ですから、安易には答えられません。
そこで、今日は、客観的な数字で説明します。
日本では、不妊を心配したことがある夫婦は35%で、
夫婦全体の2.9組に1組の割合になります。
また、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある(または現在受けている)夫婦は、18.2%で、夫婦全体の約5.5組に1組の割合になります。
(厚生労働省の「不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック」より)
2019年に日本で60,598人が生殖補助医療で誕生しており、
これは全出生児(865,239人)の7.0%に当たり、約14.3人に1人の割合になります。2008年(14年前)は2万1704人で50・3人に1人だったので、
急速に増加していることは確かです。
すべての不妊治療で誕生した子どもの数は、残念ながら正確にはわかりません。
一般不妊治療(タイミング療法/人工授精治療)の経過については、
集計をしていないからです。妊娠経過や出産がどうなったか、知る術がないのです。生殖補助医療は、1989年から日本産科婦人科学会で毎年、
生殖補助医療で生まれた子供たちを集計しているので数字で確認できるのです。
ただ、一般不妊治療は、生殖補助医療よりも、
う~んと多い数であることは確かですので、不妊治療の力を借りて、
生命を授かった子どもの数も多いと予測されます。
桂川レディースクリニックは、同じ施設で出産される方が多いこと、
出産後に連絡してきてくださる方が多いので、
すべての不妊治療後の経過を、おおよそは把握しています!(^^)!
わたしたち、桂川レディースクリニックは「不妊治療は、育児まで続いている」と考えています!
里帰り出産などをして、「連絡がまだです💦」という方は、
いつになっても大丈夫です。連絡お待ちしています。
とは言え、忙しい毎日を送られていると思いますので、
ホームページの「LINE」で、簡単にお気軽にどうぞ!(^^)!
あなたは、どのように感じられましたか?
私個人としては、数字から考えると……。
不妊治療に携わった23年前は、「生殖補助医療で生まれた赤ちゃんが100人に1人」と騒いでいたような記憶があります(ハッキリと覚えてない…)。
そのため、「約14.3人に1人の割合」と聞くと、「増えたな……。
特別な医療ではなくなったな……。」と思います。