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Ninkatsu Column

≪精子調整 ~体外受精・顕微授精➀≫

小田 沙希恵/臨床検査技師 生殖補助医療胚培養士 認定臨床エンブリオロジスト
小田 沙希恵/臨床検査技師 生殖補助医療胚培養士 認定臨床エンブリオロジスト

こんにちは、培養部です。

厳しい寒さが続いていますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?

日足も少しずつ長くなって、春が近づいてくる気配がしていますね!
暖かい春が待ち遠しいです°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

前々回までは精液検査・AIHの精子調整についてお話してきましたが、
今回は体外受精・顕微授精の精子調整についてお話しようと思います。

調整方法はAIHの時と途中まで同じように、
精子密度勾配遠心用培地を用いて良質な精子を集め、
その後体外受精用の培養液で洗浄し、
swim up(スイムアップ)法という方法で体外受精や
顕微授精で使用する精子を回収します。

*swim up(スイムアップ) 法とは・・・

密度勾配遠心法で得られた精子をスピッツの底に入れ、
その上にゆっくり培養液をのせてしばらく静置し、
培養液の上の方に泳いできた精子を回収します。
そうすることで運動性の高い精子を回収することが出来ます。

では実際の方法を見てみましょう。

☆ここで、ちょっと培養室からの小話♪

Swim up法で『スピッツの底に精子を入れ、
その上からゆっくり培養液を入れ、
インキュベーターでしばらく置いておく』と書いていますが、
その入れる培養液の量やインキュベーターでどのくらい置いておくかは、
密度勾配遠心法後の精子所見から考えて
この量でこの時間くらいであれば必要な運動精子が得られるかな・・。
という風に考えて調整しているんです!

この調整によって、最終的に体外受精や
顕微授精で使用する運動精子数にできるかということに関わってくるので、
培養の研修時代にはここも何度もしっかり訓練しています。

長くなりましたので、今回はここまで。

次回は体外受精の調整方法の続きについてお話したいと思います!

最後までご覧いただきありがとうございました。

また次回をお楽しみに~👋