1. トップページ
  2. 妊活コラム
  3. 「未病」
スタッフの写真

妊活コラム

Ninkatsu Column

「未病」

船越 登紀夫/船越鍼灸整骨院院長・鍼灸師・柔道整復師
船越 登紀夫/船越鍼灸整骨院院長・鍼灸師・柔道整復師

こうのとり鍼灸担当 鍼灸師  船越 登紀夫 です。

東洋医学には「未病(みびょう)」という言葉があります。

中国の古い文献の中に出てくる言葉で、「未だ病ならず」と読み、
「病気とはいえないけれど、健康ともいえない状態」のことを指します。

何もしなければ身体は年を取り病気になってしまいますので、
東洋医学では身体を「未病」で留めておき、発病させないことを重視します。
(そういう意味では東洋医学は「予防医学」とも言えます)

「目立った不調は無いけれど、元気じゃない。」

「検査をしても特に何もみつからないけれど、元気じゃない。」

そういう方は「未病」の状態と思って良いでしょう。

「症状といっても肩こり、便秘くらいです。」とか

「生理痛は昔からなんで、もうあまり気にしてません。」とか

症状はあるけど我慢できないほど困ってないし、
以前からずっとだからそれが「普通」と感じているという方も「未病」の状態です。

かなり乱暴な言い方になりますが、
身体に全く何も不調が無い人はまずいないワケで、
そう考えるとほぼ全ての人が「未病」です。

もっとシビアな言い方をすると、
人間は生まれた瞬間から「死」に近づいていきます。
ほぼ全ての人が死ぬ前に病気になりますので、
ほぼ全ての人が毎日毎日病気に近づいているわけです。
ということは、生きている人のほとんどが「未病」の状態といえるわけです。

悲観的な話をしようとしているのではないです。

東洋医学には「養生」という言葉もありますから。

「養生」とは「生を養う」こと、
つまり「生きる力を養って、健康な状態を保つ」ということです。

自分の身体が完璧に健康ではないということを自覚して、
出来るだけ健康に近づけられるようにしましょうということです。

以前のコラムにも書きましたが、
「栄養」と「休養」と「運動」の3つをポイントに、
ご自分の日常生活習慣を見直してみましょう。
そうすると「養生の仕方」が見えてくると思います。

特に、妊活中の方には「養生」を意識して、
もう少しご自身の身体を大切にしてあげて欲しいかなと思っています。
現代人は「栄養」に関しては十分と思われますが、
「休養(睡眠と言っても良い)」と「運動」がかなり不足しているようです。

そんな話をある患者さんにさせてもらったら、
しばらくしてウォーキングをはじめられました。

「何か変化がありました?」と聞くと、
「ぐっすり眠れるようになりました。」とのこと。

その患者さん曰く、
「仕事して疲れてるのに、ウォーキングなんかしたら余計に疲れると思っていたけど、少し汗を流したらスッキリするし、ぐっすり眠れるようになって快調です。」ということでした。

運動することでぐっすり眠れるようになり、
しっかりと休養も取れるようになったという良い例だと思います。

これを読んだ方も、
もしこの先に何かイベント(タイミング、採卵、移植などの)があるのだとしたら、それまでの間でも構いませんので「運動すること」をおススメします。
今よりも血流も代謝も良くなるはずですし、
深い睡眠が取れるようになりますから。