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妊活コラム

Ninkatsu Column

桂川レディースクリニック院長に聞いた不妊治療のこと「卵管鏡下卵管形成術(FT)」

上田 聡代/不妊症看護認定看護師
上田 聡代/不妊症看護認定看護師

前回は不妊検査で重要な「卵管造影検査」についてのお話でした。

今回は「卵管造影検査」で、卵管閉塞(卵管が詰まっている)や
卵管狭窄(卵管が狭くなっている)ことがわかったらどうするか? 
についてお聞きしました。

卵管閉塞や卵管狭窄があると、
卵子や精子が卵管を通ることができない「卵管性不妊症」と診断されます。

その後の治療ですが、「すぐに体外受精をすすめられる」ことが多いかと思います。

桂川レディースクリニックは、体外受精の選択以外に
自然妊娠の可能性がある「卵管鏡下卵管形成術(FT)」ができることで有名です。

そこで、桂川レディースクリニックの「卵管鏡下卵管形成術(FT)」を詳しくお聞きしました。

  • 卵管鏡下卵管形成術(FT)ってなんですか?

「卵管鏡下卵管形成術(FT)」とは、
不妊治療のうち「卵管性不妊症」の患者さんを対象にした内視鏡治療のひとつです。カテーテルと呼ばれる細い管を膣から子宮、そして卵管入口まで挿入し、
カテーテルに内蔵されたバルーンを卵管内で押し進めることで
詰まった卵管を拡げる治療法です。
また、治療と同時に、
内視鏡(卵管鏡)で卵管内の状態を確認することもできます。

  • 身体への負担は?

メスなどによる切開を行うことなくカテーテルを挿入するため
身体への負担が少ない治療です。

  • 入院が必用ですか?

桂川レディースクリニックでは、外来での日帰り治療で行なえますので、
入院は必要ありません。治療時間は30分程になります。

  • 痛みがある治療ですか?

子宮の入口部分への局所麻酔、または静脈麻酔を使用します。
痛みが全くないわけではないそうですが、桂川院長自身が(ご自身の体験から)
「痛みはできるだけない方がいい」という考え方をお持ちなので、
痛みの調整を行ってくれるそうです!

翌日からは痛みを感じる方はほとんどいないそうで
日常生活を送ることができます。

  • 実際、治療の効果はどうなのでしょうか?

卵管因子により体外受精を勧められているけれど、
自然妊娠を望んでいる方に有効な治療方法と言えます。

桂川レディースクリニックの成績をお聞きしました。

  • 卵管鏡下卵管形成術(FT)の手術を受けて、約30%の方が9ヶ月以内に妊娠
  • 妊娠された方のうち、約90%の方が5ヶ月以内に妊娠
  • 費用はいくらくらいですか?

健康保険が適用されます。
卵管鏡下卵管形成術(FT)を両側卵管に行えば、
保険適用しても自己負担で約30万円の支払いが窓口で必要となりますが、
認定証を申請されれば高額医療の限度額の支払いのみで可能です。
金額は個人の所得に応じて異なります。
治療を受ける受けないに関係なく、
受付に相談すると個別に詳しく説明してくださるそうです。

いかがでしたか?

私は、普段患者さんの説明や相談の仕事が多いので、
患者さん視点で質問をしてみました。

今回感じたことは、

FTが行われ始めた頃の治療効果は、
あまり期待されていなかったのですが、進化したな…ということです。

体外受精が保険適用になり、経済的には少しだけハードルが下がりましたが、
自然妊娠を諦めたくない気持ちを持つ方は多いのではないでしょうか?

卵管鏡下卵管形成術(FT)は、自然妊娠は諦めるしかなかった方が
自然妊娠の希望を捨てなくても良い治療方法であることは確かですね。

いずれにしても、パートナーと共に納得した治療を
選択していただきたいと思います。

「気になるけど勇気がない」
「なんとなく行動が伴わない」と思って当然です。

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