妊活コラム
Ninkatsu Column
「調べる妊活」から、「休む妊活」へ
「検索するのをやめたいのに、気づいたらまたスマホを見ているんです。」
「ネットに書いている人がいたので、私も同じ治療が必要な気がしてきて…。」
妊活中の方から、このようなお話を聞くことは少なくありません。
排卵後の症状、着床のサイン、妊娠超初期症状、基礎体温の変化…。
検索すればするほど、
同じような経験をした人の体験談が次々と出てきます。
「私と同じだ!」
そう思えた瞬間、少し安心できますよね。
その安心感を求めて、また検索する。決して悪いことではありません。
不安な気持ちを何とかしたいという、ごく自然な心の働きです。
ただ、一つだけ忘れないでほしいことがあります。
あなたとまったく同じ人は、一人もいないということです。
年齢も、体質も、生活習慣も、治療内容も違います。
同じような症状でも、その先の結果は人それぞれです。
それなのに、「この症状なら妊娠している」「この体温では難しい」といった
根拠のはっきりしない情報や、誰か一人の体験談が、
いつの間にか自分の未来を決める材料になってしまうことがあります。
特に気をつけたいのが、夜寝る前のスマホ検索です。
眠る前は不安を感じやすく、判断力も少し低下します。
一つの記事を読めば、関連する記事が次々に表示され、
気づけば1時間以上経っていたという方も少なくありません。
その結果、眠りが浅くなり、翌日はさらに疲れやすくなる…
そんな悪循環に陥ってしまうこともあります。
もし一人ではやめられないなら、
思い切ってパートナーに協力してもらうのも一つの方法です。
「夜9時になったらスマホを預かってもらう。」
少し大胆に思えるかもしれませんが、
「検索しない時間」を強制的につくることで、心も体も休まります。
さらに、少し変わった方法ですが、こんな工夫もおすすめです。
検索したくなったら、
まずノートに「今、何が気になっているのか」を一文だけ書いてみること。
「着床しているかな。」
「生理が来そうで怖い。」
書いて5分待ってみると、
不思議と検索しなくても気持ちが落ち着くことがあります。
不安は「調べたい」のではなく、
「誰かにわかってほしい」という気持ちであることも多いからです。
また、スマホを充電する場所を寝室ではなく
玄関やリビングに決めてしまうのもおすすめです。
先日「スマホ専用の鍵のかかる箱にいれて自分が決めた時間は、
あかない箱を買って、入れるようにしました。」
と教えてくださった方がいました。
「検索できない環境」を先につくる方が、
意志の力に頼るより習慣にしやすいのですね。
妊活というと、「葉酸を飲む」「運動する」「体を温める」など、
何かを始めることに目が向きがちです。
でも、本当に必要なのは、「やめること」かもしれません。
根拠のない情報に振り回される時間をやめる。
夜更かしをやめる。
自分を責めるための検索をやめる。
それも、立派な妊活です。
赤ちゃんを迎える準備は、知識を増やすことだけではありません。
心が安心して眠れる時間を増やすことも、
あなた自身を大切にする妊活の一つです。
今夜だけは、スマホは置いて、
ゆっくりと目を閉じてみませんか。
明日のあなたの心と体は、
きっと今日より少し軽くなっているはずです。
もし、「軽くならなかった…」時には、
どうぞ桂川レディースクリニックの看護相談をご利用ください。
あなたにあった方法を一緒に考えていきましょう!